なぜ語学系の専門学校が人気?

2026年09月11日/お知らせ

留学生からの問い合わせで依然として語学系の専門学校の人気ぶりがはっきりしていることがわかりました。そこで、調査により次のような理由ではないかと思い、まとめてみました。



1)日本語学校を卒業しても、日本語力にまだ不安がある学生が多い

 これはかなり重要だと思います。日本語学校を卒業したからといって、「大学の講義を完全に理解できる」「日本企業で問題なく働ける」レベルに全員が達しているわけではありません。文科省の調査でも、専門学校に通う留学生について、学校で日本語教育も行われ、日本語力が在学中に向上する傾向が報告されています。

そのため、日本語学校→専門学校→進学or就職、という進路には合理性があります。


2)2年間で「専門士」を取得して就職を目指せる。

 大学なら一般的に4年間ですが、専門学校は最短2年です。文科省の会議資料でも、留学生への聞き取りから「2年間で専門士を取得して、大学より早く就職できる」ことを理由に専門学校を積極的に選ぶケースがあると報告されています。つまり、留学生からすると2年で就職を目指せる点は大きなメリットのようです。


3)専門学校の語学系は「技術・人文知識・国際業務」ビザに結び付けやすい専攻である

 これも留学生にとって非常に重要です。日本の専門学校を卒業して「専門士」を取得し、専攻内容と就職後の仕事内容に関連性が認められれば、「技術・人文知識・国際業務」への在留資格変更が可能です。

 語学系の場合、通訳翻訳・海外取引・国際業務など語学を必要とする業務などにつながりやすいメリットがあります。ただ「語学系専門学校を卒業すれば、どんな仕事でも就労ビザが取れる」という意味ではありません。 専門学校の場合は原則として、専攻と仕事内容との関連性が重要です。一定の認定を受けた専門課程については、この関連性をより柔軟に判断する制度も導入されています。


4)大学/大学院進学・大学編入・海外大学進学という「次の進路」にもつながる。

 一部の専門学校には大学/大学院進学・大学編入・海外大学への進学などのコースも設けてあります。例えば、神田外語学院、日本外国語専門学校などが典型例です。

 ・専門学校 → 日本の大学/大学院へ進学

 ・専門学校 → 日本の大学へ編入

 ・専門学校 → 海外大学へ進学

 ・専門学校 → 就職

 という複数の出口を用意しています。「まず語学力を伸ばしながら2年間考える」進学も就職もしやすい「二刀流」なわけです。


5)多国籍な環境そのものに魅力がある

 日本人+中国人+ベトナム人+ネパール人+韓国人……

という環境で学ぶこと自体が、語学教育との相性がいい。

単に教科書で英語を勉強するより、「外国人同士・日本人学生と実際にコミュニケーションする」

ことが教育になるからです。


ただし、面白い変化もあります。

 文科省の調査を見ると、専門学校に入学した留学生のうち日本語系学科は、2023年度には22.9%で最も大きな分野でしたが、2024年度には13.8%まで割合が下がっています。一方で人数そのものは増加しています。代わって最も大きくなったのが、ビジネス・経理系の25.6%でした。これはかなり重要な変化だと思います。

つまり現在は、「語学だけを勉強する」から「語学+専門知識を学ぶ」へと変化したことを意味します。


6)日本語+英語+専門知識を同時に伸ばせる

例えば;

 ・日本語+英語+ビジネス

 ・日本語+英語+IT

・日本語+貿易

 というように、語学を仕事につながるスキルとして学べるのが大きな違いです。そして、外国語系専門学校は『外国語能力を欲している企業』とつながりがあります。ですので、留学生にとっても就職しやすい環境にあります。


 ですから、語学系専門学校が留学生に人気なのは、単純に「日本語を上達させたい」「英語が好きだから」というより、

「日本でスキルアップするための準備期間として使いやすく、語学・専門知識・学歴・就職対策を2年間でまとめて身につけられるから」というのが一番大きな理由だと考えます。